HDD、エンタープライズモデルとは

Photo by Patrick Lindenberg on Unsplash

最近では振動に強く省エネ性能が高い SSD がサーバにも使用されることが多くなってきたが、まだまだハード・ドライブ・ディスク (以下HDD) の活躍場所は多い。

HDD のスペック表には主に回転数やキャッシュメモリの大きさなどしか出てこない。企業(エンタープライズ)向けと市販品(コンシューマ)の何が違うのかメーカーのHPを見てもいまいち何が違うのかわからない。今回、著者はこの両者にどんな差異があるのか気になったので調べることにした。本稿では調べてみて面白いと思ったことをまとめて掲載することにした。

耐久性を重視した HDD は、 NAS グレードや エンタープライズ・モデル、サーベイランス対応モデルなどという名前がついている。これらのドライブは24時間365日止まることなく可動し、回転し続けることが求められる。監視カメラなど、常に情報を記録することが求められる環境に適していると多くのメーカーは宣伝している。

エンタープライズ向けHDDの特徴

高性能アクチュエータ

エンタープライズモデルには市販品より精確に動作するアクチュエータが搭載されている。これによりI/Oエラーが発生する確率が市販のドライブよりも低く抑えられている。さらに強力な磁気ヘッドが使われていることが多く、アームがより早くディスクの上を移動することができる。

小さいヘッド

エンタープライズ向けの HDD は、ヘッドの面積が小さいものが使われている。これによって書き込みのマージンを広く取ることができ、突然の振動やエラーが発生した場合でも書き込みエラーが発生しづらくなっている。何両も連結した電車よりも一両編成の電車のほうが駅に停車するのが楽なのと似た感じだろうか。電車のことは全く知らないが。

強力なセンサー系

振動や温度の変化を検知する機能がついている。この変化を検知し、ヘッドの位置を逐次修正する。 環境の振動と共振することを防ぐ共振防止センサーが標準搭載。 このため市販品のファームウェアよりも高機能なものがインストールされている。一部のドライブには OS と連動して異常が発生した場合管理者に通報するシステムが組み込まれている。


このようにエンタープライズ向けの HDD は市販向けよりも1つ1つグレードが上のパーツが使われていると言って良い。これは他の PC パーツにも言えることだろう。グラフィックボードなども企業向けのものはより信頼性の高い VRAM 、より高負荷にも耐えられる VRM が搭載されている。

結局のところ信頼性は

ただ、 HDD はどれも基本構造は大きく変わらないことから市販品よりも信頼性が大幅に向上しているということにはならないようだ。

BlackBlaze の検証によれば、Seagate の 8TB モデルでテストを行った結果 エンタープライズ向けの HDD とコンシューマ向けの HDD はわずか 0.X% しか差がないと発表した。その上で、それぞれの利点を挙げている。

エンタープライズ向けは、長い保証期間、付加機能、早い読み書き性能。

コンシューマ向けは、エンタープライズモデルの約半値、エラーレートがそんなに変わらないこと、少ない消費電力などを挙げている。

また、HDDを大量に仕入れる場合はエンタープライズ向けのHDDの1つあたりの値段が大きく下がるのでコンシューマ向けとの価格差が縮まり、エンタープライズモデルを買う意義が増してくるとも述べている。


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