IntelliParkとは
Western Digital が主にグリーンシリーズの HDD に搭載しているプログラムです。ハードディスクが8秒間アクセスがなかったとき、ヘッドを待避させるというもので消費電力を最大 20% 削減できるそうです。ヘッドを退避させるとヘッドを保持するモータに使用される電力が削減でき、さらに空気抵抗が減りディスクの回転に使われる電力も減らすことができるという原理だそうです。
しかし、この機能はヘッドのロード(移動)とアンロード(退避)を頻発させるのでHDDの故障率を高める可能性があると言われています。これはヘッドをできるだけ退避するよう設計されている Windows では問題になりませんが Linux や RAID を組んでいるときに問題になることがあるらしいです。
HDD の状態を確認する
IntelliPark がドライブの寿命を縮める大量のロードサイクルを引き起こしていないか確認します。
$ sudo smartctl -A /dev/sdX
一般的なハードディスクのロードサイクル寿命は 60万回 と言われているので一年半の稼働で 12万回 のロードサイクルはかなり多いように感じます。
また、GNOME や KDE などの高機能なデスクトップ環境を利用している場合、GUI アプリケーションを使って簡単に確認することができます。
必要パッケージのインストール
Western Digital 製ハードドライブのタイマー機能を操作するツール「idle3-tools」をインストールします。有志によって作られたツールで Windows 向け公式ツール「wdidle.exe」の代替となります。
$ sudo pacman -S idle3-tools
IntelliPark の状況を確認する
idle3-tools を使用するには root 権限が必要です。
# idle3ctl -g /dev/sdX
Idle3 timer set to 80 (0x50)
これはアイドリング状態が8秒間続いたらヘッドが待避されるという設定です。数値は0.1秒単位となっています。
IntelliPark を無効化する
IntelliPark 無効にするには以下のコマンドを実行します。
# idle3ctl -d /dev/sdX
設定を元に戻す
万が一、IntelliPark を元に戻したい場合は以下のように設定します。
# idle3ctl -s80 /dev/sdX
-s オプションのあとの数字をいじることによってヘッドを退避するまでの待機時間を任意に設定することができます。先述しましたとおり数値は 1 = 0.1秒 です。
Image by Michael Schwarzenberger from Pixabay
おわり
コメント