「QCY-QS2」は2019年から2020年にかけてAliExpressで最も売れた完全ワイヤレスイヤホンだ。日本では「QCY-T2」として売りに出されている。QCYは中国に本社を置く「Dongguan Hele Electronics Co., Ltd.」という企業のブランドだが近年Amazon Japanでも多くの商品を取り扱っており、低価格にも関わらず品質が良いとしてかなりの売れているようだ。
実はこのQS2は SoundPEATS TrueFree + と中身が全く同じでブランドロゴを変えただけのものである。この他にも様々なブランドがコピー品を販売している。大量生産されているだけあってAliExpressでは1800円ほどで売られている。
主な仕様
連続再生時間 | 3〜4時間 |
充電時間 | 2時間 |
スタンバイ時間 | 120時間 |
バッテリ容量(イヤホン) | 3.7V 43mAh |
バッテリ容量(充電ケース) | 3.7V 800mAh |
Bluetoothバージョン | v5.0 |
Bluetoothプロファイル | HFP/HSP/A2DP/AVRCP |
接続距離 | 10m |
防塵防水性能 | IPX4 |
パッケージと内容物
内容物
- 本体
- MiniUSBケーブル
- 説明書
- イヤカップ3サイズ
説明書は当たり前だが英語と中国語のみ
コントロール系は以下の通り。説明書がやや見づらい。Ankerの説明書のわかりやすさを見習ってほしいものだ。
機能 | 使用する状況 | 操作 | LEDインジケータ |
---|---|---|---|
電源ON | 電源OFF状態 | イアホンのボタンを1秒間押す | 1秒間白く点灯する |
電源OFF | 電源ON状態 | イヤホンのボタンを3秒間押す | 1秒間白く点灯する |
接続設定をリセット | 充電ケース内で充電中 | イヤホンのボタンを10秒間押す | 赤く点灯した後、3回白く点滅する |
電話に応答 / 電話を切る | 着信中 / 通話中 | イヤホンのボタンを押す | N/A |
着信拒否 | 着信中 | イヤホンのボタンを1秒間押す | N/A |
OK Google / Siri | スタンバイ状態 | イヤホンのボタンを1秒間押す | N/A |
ミュート | 通話中 | イヤホンのボタンを2回押す | N/A |
音楽再生 / 停止 | 音楽再生中 | イヤホンのボタンを1回押す | N/A |
トラック移動 | 音楽再生中 | イヤホンボタンを2回押す/ 右で次トラック・左で前トラック | N/A |
デザイン・操作性
デザインは極めてシンプル。素材はABS樹脂で表面が軽くマット加工のようになっているため滑りにくく持ちやすい。
他の安いワイヤレスイヤホンのケースと比べ、若干大きいがその分バッテリ容量が大きい。
充電ポートはMicroUSB-B。
蓋の裏からでもロゴが透けている。蓋が半透明になっているので開けずともイヤホンが充電状態がわかる。
本体とケースには強力な磁石が仕込まれておりケースに戻すときに楽なのと間違ってひっくり返したときの脱落を防止になる。ちょっとやそっとの力ではイヤホンはケースから外れない。
耳孔に入る部分が他のメーカーよりもやや首ながに感じる。その分しっかり耳にフィットする。
本機は6mmの小さめのサウンドドライバを搭載している。
最近流行りのタッチ式ではなく物理ボタン。ボタンが少し硬いため押すときに不快なのでなるべく使わないようにしている。これが一番の欠点かもしれない。
イヤホンの下部にはマイク用の穴があり通話の際に使える。音質は通話に使うのならば許容範囲だ。
大容量のバッテリ
QCY QS2の最大の特徴は 800mAh もある大容量バッテリ・ケース。このケースだけで実に8回もイヤホンを充電することができる。他の安いワイヤレスイヤホンに比べ大きいが持ち歩くのに不便というほどではなく、ズボンのポケットに入れたら少し出っ張ってダサいくらいのものだ。
耳が小さい人にとっては少々大きく感じるかもしれないが、普通の大きさの耳の方にはちょうど良い大きさだ。最適な位置にはめ込むには最初は少し時間が必要かもしれないが耳の形を選ばないイヤピースである。
音質:解像度はそこそこでバランスが取れている
QCY QS2 は格安ワイヤレスイヤホンにしては驚くほど良い音がでる。くぐもりがなくクリアで明るい音だ。低音から高音までバランスが良くヘッドホンのような奥行きはないが解像度もそこそこ高い。しかしクラシックなどの楽器が多い音楽を聞くと少々ごちゃっとした音に聞こえてしまう。
安物のイヤホンやヘッドホンにありがちな過度に強調された低音ではなく中音高音を引き立てる本来の役割を担っている。
Xiaomi Redmi Airdots と非常に似た音となっている。
Xiaomi Redmi Airdots と比べて
QCY QS2 のライバルは価格帯と性能的に Xiaomi Redmi Airdots 1〜2 がライバル機にあたるのではないかと思うので比較することにする。
結論から先に言うと装着感、バッテリ容量、使いやすさは QCY QS2。音質と携帯性の面で Xiaomi Redmi Airdots のほうが勝っている。総合的には QCY QS2 がおすすめだ。
装着感は QCY QS2 が少々重いがしっかりと耳にハマるよう耳穴に入れる部分が長くなっている。 Airdots のほうは運動しながらだとポロリと脱落してしまうことがしばしばあった。
音質については Airdots のほうが解像度が高くバックグラウンドの楽器がより良く聞き分けができた。それと比べて QCY QS2 は少々ごチャっとした音になっている。おそらくAirdots のほうが大きなサウンドドライバ(7.2mm)を使っていることが関係しているのだろう。しかしまあ聴き比べないとわからない程度の違いではある。
まとめ
音のバランスがよく、装着感やバッテリ持ちも良い高い品質でまとまった完全ワイヤレスイヤホンである。
格安なので完全ワイヤレスイヤホンの入門機であったり金欠だけどBluetoothイヤホンがほしいという方にピッタリ商品だ。物理ボタンに抵抗がないという方ならば買いなのではないかと思う。
難癖を付けるとしたらもう少し商品の名前をわかりやすくしてほしい。どれがどのラインアップの商品だとかがわかりにくい。まあこれは型番をそのまま商品名にしているソニーとかの国内メーカーにも言えることではある。
Amazonでは現在品切れ状態だ。商品到着に15日〜30日ほどかかってしまうがAliExpressがお得だ。
どうしてもAmazonで買いたい場合は下のデザイン以外全く同じ商品がおすすめ
おわり
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