Steam Deckの課題とLinuxゲーミングにもたらすかもしれない未来

Linux
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まえがき

今までPCをPSPやNintendo Switchのような携帯ゲーム端末の大きさまで小型化しようという試みは何度も行われてきたが快適に遊べるデバイスはなかなか登場しなかった。

しかし、近年のプロセッサやストレージデバイスの進化により、ポータブルゲーミングPCが多く登場しだしている。「GPD WIN」や「AYA NEO」「ONEXPLAYER」など軒並み中国のシリコンバレーと呼ばれている深圳市発の企業がこのカテゴリーの商品を開発しており、10〜15万円と高価ではあるものの遊べなくもない出来のものがポツポツと発売されては小さな話題を呼んでいた。

そんな中、(2021年)7月米国から強力な挑戦者が現れた。PCゲームプラットフォーム「Steam」を運営してることで有名なValve(バルブ)社が「Steam Deck(スチーム・デック)」という携帯ゲーミングPCを今年末に発売する。

企業のネームバリューとレビュアーたちからの大好評が合わさって今、Steam Deckはゲーマーやガジェットオタクから熱い視線を送られている。

本記事ではSteam Deckの現在出ている情報をおさらいしつつ、その問題点とLinuxゲーミングにもたらすかもしれない未来について妄想を交えてお伝えしていく。

ハードウェア

Steam DeckはValve社がAMDと共同開発したカスタムAPUを積んでいる。Zen 2 + RDNA 2アーキテクチャという多くの人が待ち望んだ構成だ。

CPU アーキテクチャAMD Zen 2
CPU コア数4コア / 8スレッド
CPUクロック周波数2.4-3.5GHz
GPUAMD RDNA 2
メモリ16GB LPDDR5
5,500MT/s クアッドチャンネル 32ビット
バッテリ容量不明、最大で8時間のプレイ
重さ669g

驚くべきはメモリのバンド帯の大きさだ。これだけ高速なデータ転送速度を持ったメモリを搭載した端末はゲーミングPCといえど少ないだろう。そして内蔵GPUはCPUとバンド帯を共用しているので大きいほどボトルネックがなくなる。

https://www.steamdeck.com

ディスプレイは7インチのLCDタッチスクリーンに解像度1280px x 800px(210ppi) 60Hz。有名なゲーム端末ではSony Vita(221ppi)やNintendo Switch(236ppi)と同程度のピクセル密度。これに不満を漏らしている人は多いが映画でも見ない限りこの大きさの端末ならばさほど気にならないはずだ。Amazon Fire HD 8(189ppi)よりもピクセル密度が高いことを考えれば動画視聴も十分にこなせる。

多くの携帯ゲーム機同様、解像度をそこそこに留めてフレームレートとバッテリ持ちを優先したのだろう。高画質だが30FPSしか出せないよりも60FPSをコンスタントに出すほうがゲームをする上ではるかに重要だ。

https://www.steamdeck.com

筐体はSwitchなどに比べ、持ち手の部分がかなり大きいがカメラのグリップのように握りやすく成形されている。ボタンの感触に若干の課題があるらしいもののスティック、十字キー、タッチ入力といくつもの入力方法があり自由度が高い。初の携帯ゲームPCにしてはかなり完成度が高い印象を受ける。

しかし、このボタン配置は手の小さい人には少々届きづらいのではないだろうか。

https://www.steamdeck.com

外部出入力としたはUSB Type-C、外部記憶装置としてはMicroSDカードにも保存可能なようだ。

https://www.steamdeck.com

英語が聞き取れる方ならばLinusTechTipsの動画を見ることをおすすめする。与えられた短い試用時間にも関わらず、様々なテストを行っている。

LinusTechTips

価格

Steam Deckの価格は以下のようになっている。

価格$399 (¥44,000)$529 (¥58,000)$649 (¥71,000)
容量64GB(eMMC)256GB(NVMe)512GB(NVMe)
オプション・携帯バッグ       
・携帯バッグ
・特別コミュニティプロファイル
・反射防止加工ディスプレイ
・特製携帯バッグ
・特別コミュニティプロファイル
・特別な仮想キーボードスキン
Steam Deck 価格

2021年現在市販されている携帯ゲーミングPCは軒並み10万円超えだ。このカスタムチップをAMDからいくらで仕入れているのかはわからないが最上位モデルでも価格を71,000円に抑えている。Valveにとってあまり儲けにならないのは想像に難くない。

エントリーモデルのストレージはeMMCのためアクセススピードが遅い。どれくらいの差が生まれるのかはわからないが、レトロゲームやインディーゲームしかやらない人以外は選択肢からは除外した方が良さそうだ。64GBだとCoDなどの大きな容量が必要なゲームはインストールすらできない可能性が大きい上、保険としてWindows OSを入れられるだけのスペースはあったほうが良い。

あとの2つのモデルはアクセス速度が高速なNVMe SSDを搭載している。512GBモデルの容量以外の大きな特徴はディスプレイのガラスにアンチグレア加工がされていることだ。実機を試用したレビュアーの間では好評だがどのように体験が変わるのか気になるところだ。下位モデルでもカーナビ用のフィルムなどを転用したり、専用のものをサードパーティから手に入れられるようなるかもしれないので画面に保護フィルムを貼り付ける人にはあまり関係のない話かもしれない。

Steam Deckは更にMicroSDカードメモリにも対応しており容量の拡張ができる。どういった技術を投入したのかわからないが内蔵SSDにゲームデータをおいたときとそれほどゲームの起動や読み込みが変わらないようだ。

Switchの対抗馬ではない

Steam DeckはNintendo Switchのライバルだとする言説があるがこれは間違いではないだろうか。任天堂の強みはコンテンツ力でありハードウェアではない。

Nintendo Switchが発表された当初は自称ゲーム評論家たちからさんざんな言われようだった。発売当初の2017年基準でも高スペックとは呼べないハードウェアで構成されていたからだ。ともすれば今のミドルエンドスマホよりも劣る性能のSwitchがなぜ爆発的に売れたかというと一重に任天堂が強力なゲームの権利を保有しているからにほかならない。

そして任天堂はこれらのコンテンツをPCへと移植せずガッチリとエコシステムが守っている。その一方でPCゲームの人気タイトルはSwitchへの移植を積極的に行っているのだから抜け目がない。ここにSteam Deckが付け入る隙きは少ない。

多くの購入者はゲーム端末本体や会社で選ぶのではなく、どのようなゲームソフトをプレイできるのかでゲーム機を買う。そしてSwitchユーザがSNSなどでSteam Deckは買わないと書き込んでいるのをよく見かける。すでにSwitchで寝ころびながら大体の有名どころのインディーゲームを遊べるので必要ないらしい。

Steam DeckでプレイできるのはあくまでもPC専用のゲームであり、売れて困るのは中途半端な性能のゲーミングPCやゲーミングノート、ポータブルPCを売り出している企業だ。昨今、半導体価格の高騰により、多くのPC製造企業はNVIDIA RTX 3060TIといったミドルクラスのGPUを積んだPCを約20万円前後という中々手を出しづらい価格で売っている。ゲームによってはSteam Deckよりも快適にプレイできることもあるかもしれないが、カジュアルなゲーマーが20万円のPCと7万円のSteam Deckどちらを買うかと聞かれたら圧倒的に後者だろう。Steam Deckが多くの場所で売り出されればこういった企業は大打撃を受けると予想する。ただでさえPC製造業は収益率が低い。さらなるディスカウントは厳しいはずだ。

2021年のPCパーツ市場はNVIDIA RTX 3060 TIのようなミドルレンジGPU単体だけで最上位のSteam Deckの価格を軽く超える狂った相場だ。それに比べればお手頃な価格であるSteam DeckをゲーミングPC代わりにしたいという人は多そうだ。

オペレーティングシステム

目下携帯ゲーミングPCの普及の足を引っ張っているのはWindows OSだ。Windowsにはゲームを遊ぶのに不要な機能が多すぎる上、プロプライエタリ・ソフトウェアなので自由に改変して最適化することができない。パーツの性能が進化してるとは言え、1FPSでも多く絞り出したいのが携帯ゲーミングPCだ。

STEAM DECKに搭載される予定のオペレーティング・システムは「Steam OS」と名付けられたLinux(リナックス)ディストリビューション。

Linuxはオープンソースプロジェクトという方式の開発形態をとっており、誰でも自由に使ったり改変する代わりにことができる。その高い自由度と可用性から人工衛星や車、世界中で動くサーバなどで使われている。

SteamOSの前バージョンでは優れた安定性を誇るDebianベースのOSだったが3.0からは常に最新のソフトウェアを取り入れているArch Linuxベースへと変更された。

数年前まではArch Linuxがこういった製品のOSに採用されるのは信じられないことだった。常に最新のソフトウェア・ファームウェアを配信してきたにも関わらず、安定したアップデートを提供し続けたArchチームのメンテナーや優秀なパッケージマネージャなどのおかげだ。Steam OSはArch Linux本家のようにローリングリリース方式ではなく、通常の固定リリース方式。安定性が求められるこういったゲーム端末には理にかなった方式だ。

Steam Deckはコンソールゲーム機のようにロックダウンされておらず、OS側が対応していればどのようなOSもインストールできる。数年経ってもしもValveがSteam OSをサポートしなくなったとしてもコミュニティ主導のLinuxディストリビューションがたぶん、いや確実に出現するだろう。そういったところも楽しみの一つである。

どうやってWindows専用ゲームを動かすのか

Steam OSはWindows専用アプリを動かすための互換レイヤー「Wine」にDirectX APIで作られたゲームを動かす「DXVK」などの様々なオープンソースソフトウェアを統合した「Proton(プロトン)」が搭載される。これはLinuxコミュニティが長年大切に育んできた果実だ。

普段Linuxでゲームを遊んでいる人ならばすっかりお馴染みのことだが、知らない人に超要約して説明するとProtonとは、Windowsくんの言葉(DirectX語)をLinuxくんのネイティブ語(Vulkan語)に超高速で同時通訳してくれる翻訳機みたいなものだ。このためWindow専用のゲームはLinuxでもプロテクトがかかってなければ遊べることが多い。

Proton

ディスプレイに出力されるまでの流れを解説するとProton / WineがWindows専用実行ファイルを起動させ、DXVKという変換レイヤーがDirectX APIコールをVulkan APIコールに変換、VulkanドライバがWindows専用ゲームを動かす。その後にGPUドライバとOSがGPUにデータを送り、ディスプレイに表示される。

ProtonはValve社内で2年間開発の後に公開され、2018年にSteamクライアントに追加された。合計5年間の開発期間を有している。

なぜこんなまどろっこしいことをしなければいないけないのかというとマイクロソフトがDirectXドライバをヘッダー部分以外はオープンソース化していないからだ。

その一方で自分ところのWSL(Windows Subsystem for Linux)にはDirectXを移植しているのでLinuxコミュニティにとっては害でしかない。独自の仕様が増えていってWSLというポリープはIEのように徐々にソフトウェア開発において癌化するのではないだろうか。

話を戻そう。Protonはただのプログラムの寄せ集めではなく、Valve社が注力して数々の改良が加えられたためオーバーヘッドはかなり少なくなっている。このため古いバージョンのDirectXを使っているゲームはWindows OSで動作させるよりもProtonで動かした方が高いパフォーマンスを発揮するときがある。

しかし一つ大きな問題がある。詳しくは後述するがすべてのゲームが動くわけではないのだ。

ValveはSteamDeckがWindows 10だけでなくWindows 11にも対応するようAMDと開発を行っているようだ。なのでSteam OSで遊びたいゲームが動かなかった場合、最悪Windows OSをインストールすれば遊べないこともないとのこと。前回の失敗から学んだのだろう。発売間際になってWindows OSをプリインストールして出荷します、なんてことをしてくる可能性はゼロではない。

ちゃんとゲームは動くのか

Steam Deckの開発チームは先週、リリース時にすべてのゲームをプレイできるわけでないと言及、徐々に対応していくとした。兼ねてよりLinuxコミュニティで不安視されてきたことだ。SteamOSでどれくらいのゲームを現状プレイできるのかはProtonの開発状況を見れば予想がついてくる。

Protonでのゲーム動作報告サイトであるProtonDBによればSteamでリリースされているゲームのうちテストされたゲーム数は約19,600。約16,000タイトルのゲームの動作が報告されている。あくまでユーザが報告を行っているため環境がバラバラなので信頼性は高いとは言えないがおおよそ8割のゲームがプレイ可能となっている。

現在Protonで動かないビッグタイトルはEpic Games社が開発・販売を手掛けている「Easy Anti-Cheat」や「BattlEye」などのチート対策プログラムが埋め込まれたオンライン対戦ゲーム。APEXやフォートナイト、オーバーウォッチ、PUBGなどだ。CoDなどもオンライン対戦ができない。ゲーマーならばこのラインアップを見ただけで深刻な問題だということがわかるだろう。

ValveはSteam Deckがリリースされるまでにはこの問題を解決すると宣言はしており、チート対策プログラムの開発陣と協力してWine上でも動くよう開発に取り組んでいる。しかし発売を3ヶ月切った今、進展が見えてこないことに焦りを覚える。

実はEasy Anti-Cheatの開発チーム(Epic Games社)は何年も前からProton/Wineに対応すると言っていたが一向に対応する気配がない。それどころかOSSコミュニティが自力でWine上で対応させたときに再び動かなくなるよう締め出した。意図的にサボタージュを行っているのではないかと疑ってしまうほどだ。Valve社はこの嘘つきで怠惰な企業を動かすには相当強く尻をひっぱたく必要があるだろう。

また仮にチート対策プログラムがProtonに対応したとしても、ゲームスタジオがLinuxでの動作を許可するかどうか、という問題もある。せめてProtonでAAAタイトルのゲームがちゃんと動くまで詰めてから発表するべきだったのではないだろうか。すでにこのことを多くのネットメディア突っついている。

Steam Deckの見切り発車的な発表はゲームスタジオやチート対策プログラム会社に発破をかける目的もあったかもしれないが大きな不安を引き起こしてしまっている。

実はValveがゲーム機を出したのはこれが初めてではない。2015年に「Steam Machine」というSteamOS搭載ゲーム機を発売したのだがこれが大失敗に終わった。開発が遅れ発売が延びに延びたのと動かせないゲームが多かったからだ。

今回はProtonという強力な武器を引っさげてきたので状況はかなり良くなったがビッグタイトルのオンライン対戦ゲームができないのは大きな減点要素だ。発売までになんとしてもチート対策プログラムに対応してほしいものだ。

もしこれらの対策がリリースまでに間に合わなかった場合、やっぱりLinuxゲーミングはダメだ、というネガティブなイメージが再び広く定着しかねない。

日本で発売されるのか

Steam Deckはおそらく日本では流行らない。Valveが販売国の第1弾から日本市場を省いたのは需要が見込めなかったからではないだろうか。SNSを覗いた限りSteam Deckの発表に割と冷めた反応をする日本人が多いので頷ける。2022年に他の地域で販売すると告知はしているものの日本での発売は実質未定だ。

多くの日本人はコンソール=ゲーミング、PC=仕事道具と考えている人が多い。リーグ・オブ・レジェンドがサーバを置いている国の中で日本でだけ流行らない理由は日本サーバが外国人プレイヤーの植民地になっているから、という理由だけではないはずだ。同じようなゲームシステムであるポケモン・ユナイトが大ヒットしているのもコンソールゲームだからという要素が強いと考える。

最後に一番重要なことだが世界に誇るプレイステーションやニンテンドーのこととなると普段隠しているナショナリズム的なものがこみ上げてくる日本人も多いのではないだろうか。ゲーム機っぽいPCを買うよりもみんなが持っている国内メーカーの”本物のゲーム機”を買いたいのは極自然なことだ。

もしSteam Deckが大成功すれば日本でも売られるかもしれないが他の先進国よりも後回しにされるかもしれない。半導体不足もあるのでそれこそ2〜3年後になっても不思議ではない。

Linuxゲーミングに与える影響

Steam Deckが大ヒットしたとき、いやSteamOSが大成功したときLinuxコミュニティにどのような影響が起きるのかを考えよう。

Linuxデスクトップのシェアは拡大するのか

SteamOS 3.0が公開された場合、メーカーはマイクロソフトに高額なライセンス料を払わずに済むがStema OSをそのまま流用するということはできないだろう。PCメーカーはOSのメンテナンスに人的リソースが必要になるので返って人件費がかさむ可能性がある。このため大手PCメーカーが一斉にLinux搭載のPCを発売しだすということはあまり考えられない。

System76などのLinux専門のPCメーカーが自社製のOSを出すなど、どれだけの心血を注いでいるかを見ればLinuxはただ単にランダムなパーツで組んだPCにぶちこめば良いわけではないことがわかる。

デスクトップPC界隈ではPCに詳しいがゲームができなかったことがLinuxに移住をためらう原因になっていた人が少ないながら流入してくるだろう。Protonがさらに洗練されれば10年以内にデスクトップPC市場で良くて3〜5%くらいのシェアをとれるのではないだろうか。

ただ、(正規リテール版かどうかはわからないが)数1,000円と格安で手に入れられるMS Windowsプロダクトキーはオンラインサイトで大量に販売されている。Linuxがタダだからと言ってオープンソースの理念に興味のない人が苦労して移住してくることはないだろう。そういった人が仮にLinuxを試したとしてもアレコレがWindowsと同じじゃないと不満を漏らして帰っていくだけだ。

最大の功績は認証プログラム

もしSteam OSが成功したときに一番期待できることはチート対策プログラムを開発企業公認でLinuxで動かせるようになることだ。これでLinuxユーザはアカウントが凍結されることに怯えることなく安らかにオンラインゲームを遊ぶことができる。

DRMの存在自体がオープンソースの精神と真っ向から対立するがこういった不正対策プログラムがないとオンラインゲームは成り立たないのも事実。

消滅するLinuxネイティブなゲームたち

Linuxネイティブなゲームは消えていくと思われる。Protonのせい(おかげ)でLinuxネイティブなゲームを作る意味が失われつつあるのと下手にサポートしようとするとパッケージの依存関係やバージョン管理がゲーム開発者にとって大きな負担となってのしかかってくるからだ。過去にデベロッパーがゲームを更新しなくなってからシステムをアップデートしたら動かなくなったLinuxネイティブなゲームはたくさんある。

Flatpakなどのアプリケーションマネージャがその役割を担えるが現状Linuxデスクトップ界隈にアップマネージャが浸透しているとは言い難い。猛烈に反対している人が少なからずいるからだ。

それにValveも出来の悪いLinux移植ゲームはSteamストアから撤去していきたい方針のようだ。Linuxネイティブゲームクライアントを取り下げるようメールが送られてきたゲーム開発者が何人かいるらしい。ProtonでWindows版を動かした方がマシなほど質の悪い移植ゲームがたくさん存在する。

一つ希望があるとするならLinuxのゲーミング人口が増えることでVulkan APIで作られるゲームが増えるかもしれないということだ。マルチプラットフォームで遊べることを念頭においてゲームを開発したい場合はマイクロソフトにガチガチに縛られたDirectX APIよりもオープンソースなVulkan APIが賢い選択になる。たとえProton(DXVK)の変換が高速であってもVulkan APIで開発されたゲームの方が動いてるパーツが少なく高速だ。

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おわりに

Steam Deckはここで記したようにソフトウェア的にリリースまでに多くの課題を抱えている。

その一方でハードウェアは携帯ゲーミングPCとしては大変優秀だ。

Linuxゲーミングの未来のためにもSteamOSが失敗しないよう祈るばかりだ。

おわり

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