Arch LinuxをメインPCにインストールするときはよく考えよう

Linux
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約5年間Arch LinuxをメインPCに入れて生活をともにしてきたがしんどくなってきたのでManjaro Linuxに移行した。そのときに思ったこと。

Linuxいじりにハマっていて手間暇トラブルどんとこいな人ならば関係のない話。

疲れるディストリビューション

Arch Linuxのインストールは初心者から脱して Linux を学ぶ上で良いディストリビューションだ。Wikiは充実しており、ガイダンスに従えばインストールは結構簡単だ。 Linuxシステムがどんなプログラムで構成されているか、ディレクトリ構造や設定方法などインストールしながら大まかに把握できる。だが日常的に使うには自己解決能力が問われるし、そのトラブルを解決する時間も必要だ。

初心者が一発でインストールするのはほぼ不可能

Arch Linuxを初見一発でインストールするのはよほどうまく解説してくれている動画かサイトを見ながらでないと不可能。公式のインストールガイドは以前はわかりやすかったのだが近年かなり簡略化されてしまって返ってわかりにくくなっている。おま環的なトラブルも考慮して1日潰す覚悟で挑むべきだ。

また数年ぶりにクリーンインストールしようとしたらデフォルトで使われているプログラムが変わってしまっていたりとインストール手順を調べ直さなければならなかったりする。

維持管理の難しさ

Arch Linux は 常に最新のソフトウェアバージョンを追いかけている。更新した際に起きる問題はダウングレードするしか解決策はないことが多いので調べるだけ骨折り損だったりする。他のメジャーなディストリビューションに比べてテストされてないし最新のパッケージをわりと躊躇なく放り込んでくるので一歩外れるとそれこそ開発者並の知識が必要になってくる。常に最新が良いとは限らないのだ。

年に数回は起こるカーネルパニック

私のように最新のパッケージをよく考えずに日々アップデートをしていると、年に1、2回はGUIが正常に立ち上がらない致命的なエラーに遭遇する。これはGNOMEやKDEに起因するものもあるし結構な割合でグラフィックボードなどのプロプライエタリドライバが Linux カーネルと衝突することで起こり、CUIすら操作不可能になる。

こうなると復旧はなかなか難しくなる。 インストールメディアを引っ張り出してドライブをマウントし、 arch-chrootでドライバなどをアンインストールしないと解決しないこともある。特に Nvidia の最新ドライバと食い合わせが悪い。

もちろん使っているハードの環境によっては何年もトラブルに遭遇しない場合もある。IntelはLinuxコミュニティに精力的にドライバや情報提供をしているので、Intel CPU搭載のノートPCでオンボードグラフィックを使っているマシンは安定して運用できる可能性が高い。

解決策は?

このような問題を避けるためアップデートする際、常にホームページを覗いたりフォーラムで問題がないか確認しなければならない。 LTS(長期サポート)カーネルを使うことである程度は問題は回避できるが、ドライバ関連はどうしようもないことが多い。

そこでArch Linuxの派生版であるManjaro Linuxを使うことをおすすめする。特にManjaro LinuxのパッケージはArchのそれとほぼ同じではあるが、独自のレポジトリからパッケージを引っ張ってくる。Arch のパッケージをManjaroチームが独自でテストしており、二重チェックという形になっている。このためArch本家よりも1〜2週間くらいパッケージが降ってくるのが遅れるが、それでも他のディストリよりはかなり早いペースだろう。

Archほどパッケージのリリースは早くないが、一拍置くことで大きな問題を回避できる可能性が高い。 DistroWatch を見ればわかるがManjaroはなかなかのユーザボリュームを誇るしArch Wikiをそのまま参考にすることができるのが強み。独自のツールも導入しており、カーネルのバージョン管理が楽なのも特徴。

Arch系の素直で毛並みの良いPacmanパッケージマネージャとAUR(Arch User Repository)がそのまま使えるのは大きな強みだ。名前がちょっとダサいくらいしか欠点はなさそうだ。ちなみに由来はタンザニアのキリマンジャロ山だそうだ。

一時はUbuntuにしようかと真剣に検討したが pacman パッケージシステムが優秀すぎてDebian系列に戻れなくなってしまった。

おわり

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